レコードの状態の評価にA、B、C、といったランク分けがあります。
さらにそれより少し細かくランクを分けて評価することをグレーディングとよびます。
そのグレーディンクを記す際、ジャケット、盤質といった順に表記するのが一般的になっています。
では具体的にグレーディンクにどういうものがあるのかを少しだけ列記してみたいと思います。
まず状態の良い方から順に、
S(SEALD未開封)
M(MINT 新品同様)
NM(NEARMINT 美品)
EX+(ほぼ美品に近い)
EX(良好、わずかにスレやキズあり)
EX-(スレ、キズ、汚れなどが数ヵ所みられる)
VG++(目立つ汚れやキズなどがある)
VG+(深いキズ汚れ多数)
と表すことができます。
こうしたグレーディングの表記は特にネットショップでレコードを売買する際に役立つように思われます。
それというのも、たとえ商品の写真が載っていたとしても画像を通して状態を確認するのには限界があるからです。
特に盤質の検盤となると猶更です。
しかしそれでも、“今日のカメラの性能は向上しており高解像度で撮影したものならどうか”といった類いの反論がなされるかもしれません。
しかしながら、折角そうしたカメラで撮影された画像も、閲覧するパソコンの仕様によってはうまく写らないことが考えられますし、レコードの盤質は手元で光を加減しないとキズの細かさ、程度などがよく見えません。
そして一番大きな障壁となるのが、写真では感触をうまく伝えられないというところです。
それというのも、大きく目立つキズでも実際指で触れてみるとそれほどで酷くはなく殆どノイズがでなかったり、逆に綺麗な盤面に見えても触ってみてキズの凹みに気づいたりすることがあるからです。
その点、グレーディング表記は文字情報を通して多少なりとも感触を伝えることが可能です。
とはいえ誤解しないでほしいのですが、ここで写真(画像)が全く不要だということを申し上げたいのではありません。
写真には、中身違いでないかを確認したり、ラベルを確認したり、デッドワックスに刻印されたマトリクスを確かめたり、といった実用性があります。
ですから個人的には、レコードをネットで売買するときの写真の役割というのは、あくまでグレーディング表記の補助的なものだと思っています。
確かにグレーディングの表記はネットで購入する際に大変参考となるものなのですが、当然検盤には個人差があり、これは有名な話ですが、南米などにおけるグレーディングはかなり緩く、南米以外でも海外のネットショップのグレーディングの評価には少々雑と思われるようなものがあります。
それを実際に購入して何度か泣かされた経験もあります。しかし今となっては余程のことがない限り許容できるようになりました。むしろ少し面白がっている節もあります。
海外プレスの場合、新品でも開封してみると盤質がいきなりEX-というものもざらにあります。
ですから、一度開封したきりのつもりでレコードを買取りへ持っていって「盤質B(EX-)/スリキズすれ」と判定されても、査定スタッフを恨んだり疑ったり変に落ち込んだりしないでください。
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